2019年の暖冬に引き続き、2020年は猛暑に見舞われた日本列島。
海水温上昇の影響で、旬を迎える魚たちの顔ぶれが変わってきているようです。
今回は、今年の秋、不漁により食卓に上がりにくくなる魚・豊漁により食べる機会が増えそうな魚について調べました。
不漁の魚介類
残念ながら今年、不漁と言われている魚介類です。
牡蠣
ここ数年の海水温上昇などの影響で、牡蠣は不漁の年が続いています。
2018年
福井県小浜市の内外海地区で養殖され、若狭湾の冬の味覚として人気がある「若狭かき」が、7月の高水温が一因とみられる不漁に見舞われている。特に同市甲ケ崎ではカキの死滅や生育不良が目立ち、養殖業者は「例年の3割以下」と口をそろえる。出荷が本格化する時期を迎えたが「泣く泣く注文を断っている」と嘆く漁家も少なくない。
(引用:西日本新聞より 2018年の不漁)
確かに、7月下旬に日本海側で例年より3~4℃も水温が高い状態が続いていました。
(引用:気象庁ホームページより)
日本海側だけ、水温が上昇していた時期があるのがわかります。
2019年
福岡県水産海洋技術センター豊前海研究所(同県豊前市)によると、県東部の豊前海で実施した抽出調査では11月に5割、12月も3~5割が死滅していた。昨年同時期は1割だった。
最大産地の広島県は不漁ではないが、海水温が高く、カキの成育が2~3週間程度遅れているという。
(引用:西日本新聞より 2019年の不漁)
2019年は、2018年ほど極端な海水温度の上昇があった地域・時期などはなかったのですが、水温の上下・度重なる台風などの影響が大きかったものと考えられます。
2020年
カキの水揚げが始まった三重県鳥羽市で、いかだで養殖中のカキが大量死していることが5日、市水産研究所の調査で判明した。養殖カキの大量死が初めて確認された昨シーズン(2019年10月~20年4月)に続く発生で、急激な温度変化が原因とみられる。同研究所は、現在のところ死んでいるのは5割程度と推定しているが、養殖業者のなかには「7割ほどが死んだ」と話す人もいて、これから本番を迎えるカキシーズンを前に頭を抱えている。
(Yahoo!ニュースより)
8月後半にかけて広範囲にわたり、海水温度が上昇していたことがわかります。
(引用:気象庁ホームページより)
そのため、自分で移動することのできない牡蠣は、大量死してしまったというわけです。。。
サンマ
2020年はサンマも大不漁。
スーパーでは2尾で700円など。もはや庶民の魚ではなくなった?かのような高値で売られています。
サンマはどこへ行ってしまったのでしょうか・・・・・??
(引用:http://www.samma.jp/biology.html)
サンマは、夏は分布域の北側に、冬は南側に生息しています。
秋から冬にかけて南の海域にある産卵場(オレンジ色の部分)に向かってくるのですが、海水温の上昇の影響で遅れているのではないかと考えられます。
鮭
残念ながら鮭も、出足が良くないといわれています。
鮭は日本で生まれたのち、2~8年後に産卵のため日本の川に戻ってきます。
(引用:網走市ホームページ)
日本系の鮭は、表面海水温度が10℃に近い海域にいることが多いとされています。
昨年も海水温度は高いといわれていました。
しかし、11月ごろになると鮭に適した水温まで下がってきます。
年ごとに、水温が下がる時期が後ろ倒しになっているようです。
いままで秋に旬を迎えていた魚たちは、いつしか旬が初冬になるのかもしれないですね。
豊漁の魚たち
逆に、水温変化により豊漁が続いている魚たちもいます。
ブリ
【函館】道南でスルメイカの記録的不漁が続く一方、ブリが豊漁となり、渡島管内での2019年の漁獲量は、比較可能な統計のある1958年以降で初めて、ブリがスルメイカを上回った。海水温上昇でブリの産卵場所が北に広がった…..(引用:北海道新聞)
今年は天然のブリが豊漁らしいので下手したら養殖のハマチ(ブリ)より天然の方が安くて美味いんだとさ
— 今日もかけあし (@kakeashi_hayai) August 26, 2020
ハマチ
暖冬の影響で明石海峡に異変が起きている。1~2月の水温が平年より2度ほど高く、冬場はほとんど取れないマダコやハマチが“豊漁”となっている。(引用:神戸新聞
最近ハマチ豊漁なんかな。冊が118円は安すぎひん?
— りょ (@tKzofT4HHnvq40K) September 27, 2020
真鯛
25cm以上の真鯛が385円だったので、白菜+三つ葉+鯛+魚醤+酒でフライパン蒸し。
最近、瀬戸内海はこれまでに増して鯛が豊漁みたい。
— 暮らしとつながる料理教室 viorto! (@studioviorto) October 7, 2020
この量の真鯛を300円ちょいで出すかね🤪豊漁なんすか!? pic.twitter.com/hdaHdq18Cu
— 🦇闇豹🦇HEART OF 善子〜堕天前〜 (@0901Shadowmoon) September 30, 2020
豊漁と、コロナの影響で旅館などに卸すことができなくなったことが重なり、値段が下がっているようです。
タコ
久しぶりに燻製を作りました。
今年はタコ🐙が豊漁らしく、凄く太い脚の美味しそうなタコをゲットして、燻製にし薄切りしてシールしました。 pic.twitter.com/YOI0fPA3sC— 茶房ほの香 (@sabouhonoka) October 8, 2020
(毎日)近年不漁が続いていたマダコでしたが、今夏の豊漁は漁業関係者を喜ばせ、本来、他魚種を専門にする漁師たちもタコ漁へ漁替えするほどでした。 / https://t.co/MuK3LOqpbn
— kaku_q (@kaku_q) September 27, 2020
九州の海でタコが減ったと思ったら東京湾でタコ豊漁。
魚の居場所が明らかに北に移ってる。(Yahoo!ニュースへの投稿コメントより)
さいごに
秋にサンマが食べられない……
これからおいしい季節を迎える牡蠣が不漁だ…..
これらは本当に残念なのですが、かわりに豊漁となっている魚たちもたくさんありました。
ここは抗わず、今たくさん獲れる魚をありがたくいただきたいと思います!!
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