1948年に創設された、
IUCN (2020)
日本に関連する動植物では、新たに高級キノコの松茸や、沖縄県に生息するヤシガニなどが、3段階ある絶滅危惧種のうち3番目のランクとされています。
いままでも、頻繁には口にできなかった松茸。
これからさらに、食べられなくなっていくのでしょうか。
松茸はもともと『準絶滅危惧(NT)』に指定されていた!
9日のニュースで松茸が絶滅危惧種(VU)に指定された、と取りあげられたことで驚きが広がりました。
しかし、松茸が少なくなってしまったのは今に始まったことではありません。
こちらは京都府の資料になりますが、2002年にはすでに松茸が準絶滅危惧(NT)とされていました。
松茸が高級キノコであるその理由は、以前から収穫が減り、絶滅を危惧されていたからでもあるのです。
今回突然、絶滅危惧に指定されたわけではなく、残念ながら、準絶滅危惧からのランクアップだった、ということです。
今回の『3段階ある絶滅危惧種のうち3番目のランク』とはこちらになります。
なぜ、松茸が絶滅危惧(VU)になってしまったの?
もしも毎日、松茸を収穫して食べていたならば、絶滅というのも納得します。
しかし、松茸は高級キノコ。
食べても年に数回です。
なぜ松茸は減ってしまったのでしょうか。
理由1:松枯れ
大きな原因とされているのが『松枯れ』といわれる松の病気です。
松茸は松の木に生えますが、その松自体が『松枯れ』と呼ばれる感染症で枯れてしまっているのです。
日本だけではなくアジアやヨーロッパの松もこの感染症で、松の木が大量に枯れてしまっています。
感染の原因は、マツノザイセンチュウと呼ばれる線虫の一種によるものとされています。
理由2:森林利用形態の変化
森林伐採や、森林そのものの利用の仕方が大きく変化し、松を育てる環境が減ってきています。
山では、管理コストの低い針広混交林(スギや広葉樹が混じり合った森林など)が多く栽培されているといいます。
松茸が育つ松の木自体が『松枯れ』で減少し、植える松が減ってしまっている現状がみえてきます。
もう松茸は、食べられなくなってしまうの?
ただでさえ食卓にあがりにくい高級キノコ、松茸。
今、奮発して食べておくべきなのでしょうか・・・・・
今でも高級キノコですが、今後ますます高級キノコになっていくことは、想像に難くありません。
絶滅危惧に指定されても、制限は受けない。ただ・・・
絶滅危惧に指定されても、食用や売買が制限されることはないといいます。
ただ、保護の必要性が指摘されたことで、より高価な商品となってしまった感は否めません。
秋の味覚がさらに遠なったと嘆く声が多くあがっています。
マツタケが絶滅危惧種になるのは辛い😭
松茸のこと調べてたんだけどこのつぼみって状態のまつたけってめちゃくちゃ高かったんだね😂
500gで10万円くらい😅
丹波松茸食べる時は値段とか気にしてなかったから改めて驚きだね💦 pic.twitter.com/rUWQV7zRZ0
— mio (@0306mt_) July 9, 2020
松茸のお吸い物とうなぎの蒲焼きとか絶滅危惧種欲張りセットになっちまう訳だ……
— 我慢@CG垢 (@g_a_man2) July 9, 2020
絶滅危惧に指定されている先輩『ニホンウナギ』
松茸より早く絶滅危惧に指定されている食材に、ニホンウナギがあります。
こちらは国際自然保護連合(IUCN)から、2014年にレッドリスト指定を受けています。
指定を受けたあとでも食べられないわけではありませんが、やはりお値段も高く、頻繁にはいただけない食材になっていることは、間違いありません。
国産のニホンウナギは高級品です。
ふるさと納税制度を利用して、少しでもお得に!
さいごに
これから松茸も、ニホンウナギと同じような高級食材になっていくのかもしれません。
ただ、松茸の場合は乱獲などではなく、松茸が育つ環境が壊れてしまっての結果だということ。
松茸の育つ環境をどう確保していけるのかが、松茸の脱レッドリストにつながるといえそうです。
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