NHK連続テレビ小説(朝ドラ)の2021年度前期ヒロインが、清原果耶さんに決定しました。
清原果耶さんは女優さんのイメージが強いですが、同時に人気雑誌『Seventeen(セブンティーン)』の専属モデルとしても活躍しています。
今回清原果耶さんがヒロインに抜擢されたことで、Seventeenモデルの朝ドラヒロイン抜てき率が高い!と話題になっています。
抜てきが多い理由は『朝ドラの主演に求めるイメージ像と、Seventeenモデルイメージの一致』
なぜ朝ドラのヒロインに、Seventeenモデルが抜てきされることが多いのか、朝ドラの求めるヒロイン像の傾向について調べました。
朝ドラヒロインの傾向
NHKドラマ番組部の遠藤理史部長によると、ヒロイン像は大きく3つに分けられるそうです。
年代 | 代表作 | ヒロイン像 |
1966年~1983年 | 『おはなはん』『おしん』 | 縛られた場所から出るヒロインの時代 |
1986年~1998年 | 『はね駒』『ひらり』『ひまわり』『天うらら』 | 女性が進出しきっていない職種で頑張るヒロインの時代 |
2001年~ | 『ちゅらさん』~ | 女性の自己実現の時代 |
2000年以降は、女性が自己実現を果たしていくストーリーとヒロイン像が求められる傾向になっているようです。
朝ドラに求められるヒロインは、夢に向かって真っすぐ突き進みながらも、悩み、壁にぶつかりくじけながらも、元気と笑顔を失わないキャラクターイメージがある女性。
また女性の自己実現という強さを表現しつつも、視聴者からの同情・共感を得る身近なイメージがもて、ドラマなのに応援したくなってしまうような親近感のある女性像が、ヒロイン役には求められています。
さらに『朝の顔』で最も重要な清潔感もあわせもつ、その素質をSeventeenモデルが多く備えていたということのようです。
Seventeenモデルらしさとは
Seventeenの鈴木桂子編集長は以前、Seventeenモデルらしさのひとつとして『清潔感』『身近感』をあげていました。
「清潔感」とは見た目はもちろんのこと、周囲に与える印象も含まれており、「大勢の人間と一緒に仕事をする中で、ちゃんとあいさつする、人を不快にさせない、相手を気遣うとか、そういう当たり前のことができてほしい」
また、近年のSTモデルに求められているのは「身近感」。
「すごく憧れの存在でありながら、“身近感”を持っているというのも大事」です。
この2つのポイントは、朝ドラがヒロインに求めるイメージ像とまさに一致しています。
また外見やイメージだけではない内面にも、編集部は気をつけています。
所属モデルに対し、編集部は「ときにはモデルを呼び出して注意する」ほど礼儀や常識を重んじているそうです。
思春期にモデルという『厳しくも同年代からはちやほやされがちな場所』で、きちんと指導してくれる大人がいたからこそ、朝ドラのイメージと一致するような、素敵な女優さんを多く世に送り出しているのだと納得です。
朝ドラヒロインをつとめたSeventeenモデル!
直近の朝ドラヒロインをふりかえると、100作から104作までの中で、2回もSeventeenモデルが起用されています。
第104作「おかえりモネ」(2021年春スタート)
清原果耶 きよはら かや Seventeenモデル
<ストーリー>
宮城・気仙沼湾沖の島に生まれ育ち登米で青春を過ごしたヒロインが、天気予報を通じて人々の役に立ちたいと気象予報士を目指して上京し、やがて故郷の島へ戻り予報士としての能力を活かして地域に貢献する姿を描く。
第103作「おちょやん」(2020年秋スタート)
杉咲花 すぎさき はな
<ストーリー>
大阪の南河内の貧しい家に生まれたヒロインは口が達者で機転がきく少女。9歳のとき、女中奉公に出された道頓堀で、芝居の世界に出会い、その魅力にとりつかれる。そして奉公先を飛び出し京都へ向かい、女優の道へ飛び込んでいく。女優の浪花千栄子がモデル。
第102作「エール」(2020年4月スタート)
二階堂ふみ にかいどうふみ
<ストーリー>
豊橋で馬具製造販売を営む一家で三姉妹の次女として生まれ、プロの歌手を夢見て育つ。新聞で裕一のイギリスの作曲コンクール入賞を知って文通を始め、結婚後は学校に通いながら夢を追いかけ夫の才能を信じて叱咤激励を続ける。音楽学校のオーディションで舞台『椿姫』の主演が決まっていたが、直後に妊娠が発覚。「歌手になるには、何もかも犠牲しなきゃいけない」という環の言葉に自分には無理だと悟り、舞台を降板、学校も中退し長女・華を出産した。歌手の古関金子がモデル。
第101作「スカーレット」(2019年10月スタート)
戸田恵梨香 とだえりか
<ストーリー>
信楽焼で知られる滋賀県信楽を舞台に、女性陶芸家「川原喜美子」の半生を描く。
第100作「なつぞら」(2019年4月スタート)連続テレビ小説第100作の記念作品
広瀬すず ひろせすず Seventeenモデル
<ストーリー>
1937年(昭和12年)に東京に生まれ、戦争で両親を失い父の戦友に引き取られた戦災孤児の少女・奥原なつ。北海道でたくましく成長し、上京後北海道で育んだ想像力と根性を活かして当時「漫画映画」と称された草創期の日本アニメの世界でアニメーターを目指す。一年を通して風雪が少ない十勝の大地に豊かな実りをもたらす「十勝晴れ」と呼ばれる突き抜けた青空のような、清々しい生きざまを描いた作品で、連続テレビ小説の原点に立ちかえるような「困難に負けないヒロイン」像を描いている。
第100作以前でも、Seventeenモデルが2回起用されています。
第98作「半分、青い。」(2018年4月スタート)
永野芽郁 ながのめい Seventeenモデル
<ストーリー>
岐阜県と東京を舞台に、大阪万博の翌年の1971年に生まれた、迂闊だが失敗を恐れない主人公・楡野鈴愛(にれの すずめ)が、病気による左耳の失聴を乗り越え、高度成長期の終わりから現代までを駆け抜け、やがて一大発明を成し遂げるまでの物語を描く。主人公は朝ドラ史上初めて胎児期から描かた。また、障害のある人物を主人公とする作品も今作が初。タイトル『半分、青い。』は、第12話で小学3年時の鈴愛が遠足当日に、雨が止んだ空を見上げて言った台詞。
第93作「あさが来た」(2015年9月スタート)
波瑠 はる Seventeenモデル
<ストーリー>
ヒロイン・白岡あさのモデルは大阪を拠点に活動した実業家で教育者の広岡浅子。京都の豪商小石川三井家の三井高益の四女に生まれ、大阪の豪商加島屋一族の広岡信五郎に嫁ぎ、幕末から大正の、日本人の女性が表舞台に出ることがなかった時代に、企業経営者として、銀行、生命保険会社、さらには女子大学を日本で初めて作る女性起業家のパイオニア。物語は、NHK連続テレビ小説では本作までではもっとも古い年代となる安政4年(西暦1857年)から始まり、様々な困難を乗り越えて成長するあさと、その家族らを通して、社会に貢献するさまを描く。
未来のドラヒロインかも?!Seventeenモデル
2019年のSeventeen専属モデルは、25名在籍しています。
この中から、未来の朝ドラヒロインをはじめとする大スターが生まれるかもしれないですね。
今後のSeventeen専属モデルの活躍が楽しみです。
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