ひねり王子.体操の臼井健三選手は心優しい気遣いマン。でも東京五輪延期は「心の底から良かったと思える」即答。

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「ひねり王子」とも呼ばれる、日本体操界の期待の星、臼井健三選手。

5月中旬に受けた新聞社のオンラインでの取材に対し「今年、五輪が開催されていたら代表になれたと思いますか」と聞かれると、質問し終わらないうちに「無理でした」と即答したと報じられました。

臼井選手の不調は「けが」が直接的な原因とされています。

2019年2月に左足首を痛め走れなくなり、2013年から続いた世界選手権代表の座を逃すと、8月には左肩を亜脱臼てしまいます。

これらの「けが」以外にも、調子が上がらない理由があったとされています。



気遣いの人

白井選手は今までの言動や行動から、ポジティブで力強いその演技とは裏腹に、繊細で女子力が高いことが知られています。

 

  • 手作りのお守りをチームメイトにプレゼント
  • リオ五輪団体メンバーに、メッセージを添えたオリジナルアルバムをプレゼント
  • リオ五輪団体決勝最終種目の演技前にとても緊張し「こんなに緊張するなら体操なんてやらなければ良かった」と思った。
  • 争い事が嫌いな性格(試合の雰囲気がピリピリしていると「だから試合は嫌なんだよ」と思う)
  • 「女子力が高い」とよく言われる。

 

気遣い力が高い臼井選手は、進学した大学院での練習時にも、その力を発揮してしまいます。

 

「今この練習をしたら後輩の邪魔にならないかな」
「後回しにしよう」

 

そんなふうに後輩たちを気遣っているうちに、思うように練習ができなくなったといいます。

東京五輪まで練習環境を変えないために選んだ進学先ででも、遠慮をしてしまうのです。

 

監督から「遠慮しなくていい。自分次第だよ」と言われても、難しかったといいます。

 

日本のトップ選手が集まる強化合宿では「日体大で思うように練習できない分、今やらなきゃ」と無理を重ねてしまう事になります。

 

8月の左肩の亜脱臼はこの合宿中、鉄棒で落ちて違和感を覚えたあとも「今やらなきゃ」と練習を続けたことが原因でした。

結果よりも「できる事をやりきったかどうか」にこだわる。失敗して1位よりもやりきって2位の方が嬉しい。

遠慮・度重なってしまうけが。

そんな中で2020年4月に開催が予定されていた「五輪代表選考を兼ねた全日本選手権」。

白井選手が準備していたのは、ピーク時には遠く及ばない難度の低い演技でした。

 

これについて、臼井選手は

「95%は自分の演技に後悔しないことに比重を置いていた」

と、のちに話しをしています。

臼井選手

(朝日新聞デジタルのオンライン取材に答える臼井選手)

 

ピーク時の臼井選手の演技を知っている周囲からすると、「なぜ、こんな低難易度で?」と考えます。

ですが、これは今までの臼井選手の発言を振り返ると、とても納得ができる、ブレない臼井選手の考え方が垣間見えます。

結果よりも「できる事をやりきったかどうか」にこだわる!

臼井選手は、試合の雰囲気がピリピリしていると「だから試合は嫌なんだよ」と思うといいます。

体操・演技に対しては、常にポジティブ思考で、楽しく美しく、強くあるよう挑む姿勢がこの言葉からもうかがえます。

 

遠慮もあり練習が上手く運ばず、けがに悩まされ、ピーク時の演技が今はたとえできなくとも「できる範囲でやり切る」ことを貫いていました。



「心の底から良かったと思える」

東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの延期に対し、臼井選手は「心の底から良かったと思える」と言い切ります。

また、五輪だけではなくコロナの影響などで練習ができない状況は、臼井選手にとってけがを癒す貴重な時間となり、白井選手の回復を後押ししています。

 

臼井家には「白井家の家庭内ルール」があるそうです。

「うそはつかない」
「約束は守る」
「こそくな事をしない」
「物を大切にする」

遠慮や気遣いから「五輪延期に対しての想い」を濁す回答もできたかと思うのですが、この時の臼井選手は違いました。

「うそはつかない」だから、五輪延期は「心の底から良かったと思える」!

 

今後の練習では、気遣いは半分くらいにせめて抑えて、練習に集中できることを切に願います。
(元々の性格から、難しいかもしれないですが)

 

臼井選手のあの鮮やかなひねりを、東京五輪で見られますように!



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