在宅勤務や在宅学習などが増え、ネット回線を使う機会が増加しています。
ネットの回線が遅いと、オンライン会議などをしている最中に途中で固まってしまうなど、仕事や勉強に支障が出かねません。
そして、固まったままの自分は、ちょっと恥ずかしかったりもします。
日テレ.スッキリでも紹介された『知っておくべき!おうちのWi-Fi回線の改善』。
自宅のWi-Fiもこの際に調べ、できるだけ快適にネットを使う方法を探ります!
遅い原因 その1:Wi-Fiルーターが古いかも?!
Wi-Fiルーターは、新しい規格に対応した機種が数年おきに発売されています。
5~6年おきには自宅のルーターと最新の規格を確認し、可能であれば新しいものに交換するようにしましょう。
いま実際に 何だか遅いな、と感じたり、ずっとルーターを交換していない場合などは、ルーターの後ろ側に記載されている『規格』を確認して、通信速度を確認してみましょう。
- 2007年 Wi-Fi 4(11n) 通信最大速度 600Mbps
- 2013年 Wi-Fi 5(11ac) 通信最大速度 6.9 Gbps
- 2019年 Wi-Fi 6(11ax) 通信最大速度 9.6 Gbps
番組ではこのように紹介されていたのですが、自宅にあるWi-Fiルーターを見てもさっぱりわからず。。。
いろいろと調べると、この『 IEEE802. 』の後ろにある表記が、ルーターの規格だということがわかりました。
この機種は、11b ・11g ・11n ・ 11a・11n・11ac に対応していることになります。
規格により何が違うの?
それぞれの規格による、メリット・デメリットがよく解っていなかったのでもう少し詳しく調べてみました。
規格と周波数、メリットとデメリット、通信速度は次の通りです。
規格 | 周波数帯 | メリット | デメリット | 最大通信速度 |
---|---|---|---|---|
IEEE802.11b | 2.4GHz |
|
|
11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz |
|
|
54Mbps |
IEEE802.11a | 5GHz |
|
|
54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4GHz |
|
|
600Mbps |
5GHz | ||||
IEEE802.11ac | 5GHz |
|
|
6.9Gbps |
IEEE802.11ad (WiGig) |
60GHz | 6.8Gbps | ||
IEEE802.11ax | 2.4GHz |
|
|
9.6Gbps |
5GHz |
※赤字は番組で紹介されていた規格・仕様
お手持ちのルーターの規格を確認してみると、遅い理由がわかるかもしれません。
ルーターが古い場合は、買い替え・新しい機種に借り換えを検討してみるのも、速度をあげるひとつの手です。
ルーターを買い替える場合
ルーターは2,000円~10,000円程度で購入が可能。
さまざまな種類が販売されています。
11acタイプ
2020年7月現在、使われている規格で多いのは、11nと11acといわれています。
もしも買い替えるなら、11acに対応しているルーターがおすすめです。
◆安定した飛びを実現する「コンパクトな11ac 4×4」
大容量を短時間で転送する次世代高速規格「11ac(5GHz)」に加え、2.4GHzの256QAMに対応。
さらに、4×4アンテナを搭載し、5GHz帯は最大1733Mbps※を、2.4GHz帯は最大800Mbps※の高速通信が可能。※ 数値は規格値。
◆スマホを狙って高速Wi-Fiが届く
子機側の位置や距離を判別し、電波を適切に届けることで、転送速度・安定性を向上させる「ビームフォーミング」に対応。※ビームフォーミングは子機側も対応している必要があります。
◆電波の死角をなくす中継機能
2台の無線LAN親機間の無線通信機能をサポート。
通信距離の延長や、電波の届かない死角エリアへの中継を可能に。
11axタイプ
最新の11axタイプ。
まだ対応している機種は少ないですが、これから増えていくと思われます。
●複数のIoT機器も同時にサクサク動く、インテル(R) Home Wi-Fiチップセット搭載の次世代Wi-Fi規格「Wi-Fi 6テクノロジー」(IEEE802.11ax Draft準拠)対応Wi-Fiギガビットルーター。
●「Wi-Fi 6テクノロジー」(IEEE802.11ax Draft準拠)対応により、複数のIoT家電やデバイスと同時に通信可能。
●効率よく通信を行いIoT家電やデバイスの消費電力を抑制。
●回線が混雑しにくいIPv6 IPoEインターネット接続に対応。
●IPv6 IPoEインターネット接続であれば、インターネットポートにLANケーブルを接続するだけですぐにインタ―ネットが利用可能。
●電波干渉に強い5GHz帯は最大2402Mbps(規格値)、一般的な通信帯域である2.4GHz帯は最大574Mbps(規格値)の高速通信で、4Kテレビも快適に視聴可能。
●グループ会社であるDXアンテナのノウハウを活かしたハイパワー内蔵アンテナを搭載。
すっきりした見た目ながら快適な通信を実現。
●ノイズに強い。5GHz帯・2.4GHz帯で独立した高感度の内蔵アンテナ(2*2)を搭載。
●5GHz帯と2.4GHz帯の同時通信時に発生する処理待ち時間を解消可能な「デュアルコアCPU」を搭載。
●「バンドステアリング機能」を搭載。より快適な帯域(5GHz/2.4GHz帯)を自動で選択・接続。
レンタルルーターの場合
契約会社に、まずは確認をしてみましょう。
契約内容にもよりますが、新しいものに交換可能な場合もあります。
(間違えても、勝手に買い替えて捨てたりすることなどないように注意しましょう。
契約によっては、返却義務がある場合があります。)
遅い原因 その2:Wi-Fiルーターの設置場所
Wi-Fiの電波は近いほど強く届き、遠くなるほど弱まります。
普段使う端末のそばに設置する
Wi-Fiルーターとスマホやノートパソコンの距離が離れていると、電波が届きづらくなります。
スマホやノートパソコンを普段使う場所から見える位置に、ルーターを設置するのがおすすめです。
ただし、見えるからといって、床に置くことはおすすめできません。
家具などで電波が遮られてしまいますので、できるだけ見通しの良い、高い場所に設置すると、電波がまんべんなく広がります。
障害物に注意
鉄やコンクリートは、電波を特に通しにくいので注意が必要です。
そのほか、家具・壁・ドア・家電(特に電子レンジ※)なども障害物となり、電波を遮断します。
ドアを開けると、電波が通りやすくなりますので、ネット回線を使うときは、ドアを開けるのも一つの方法です。
電子レンジの周波数は2.4GHzで、ルーターの周波数と同じ周波数を利用しています。電子レンジの周波数が、ルーターから発せられる周波数に影響を与えている場合もありますので、電子レンジとルーターの位置はなるべく離すようにしましょう。
水槽にも注意!
あまり知られていませんが、水は電波を吸収します。
水槽のそばにルーターがあると、電波が吸収されてしまいます。
水槽のそばにルーターを設置すると、水ぬれによるルーターの故障などの心配だけではなく、電波が吸収されてしまうというデメリットもあります。
水槽のそばには、できるだけルーターは置かないようにしましょう。
戸建て住宅のルーター設置は、家の中心に
戸建て住宅の場合、なるべく家の中心にルーターを設置すると、電波がまんべんなく飛び、接続しやすくなります。
ただ、家の中心にWi-Fiルーターを設置するのは難しいことが多いかと思います。
その場合には、『メッシュWi-Fi』とよばれる1台ではなく複数台のルーターを自宅の各所に設置することで、「メッシュ(網の目)」のように電波を張り巡らせる技術でフォローすることもできます。
メッシュWi-Fiとは? メリットは?
メッシュWi-Fiとは、サテライトルーターと呼ばれるサブのルーターを設置し、メインのルーターと電波をやりとりし、室内に大きな電波網を作り上げる方法です。
スマートフォンやタブレットなどの機器は、自動的に最適なサテライトルーターに接続し、場所を移動する度に最適なルーターに接続し直します。
ルーターはシームレスに切り替わるので、自分で操作する必要はなく、常に安定した通信環境を保てるのが特徴です。
また、メインルーターとサテライトルーターに接続が分散するため、1つのルーターへの負荷が少なくなり、電波が途切れるなどのトラブルも減り、通信が安定するといわれています。
メッシュWi-Fiのデメリット
メッシュWi-Fiを導入する場合、メインのルーターとサテライトルーターはお互いに対応した物を使う必要があるので、元からあるルーターを流用することができず、一式を買い替えることになります。
また、自宅が広い場合は、必要なサテライトルーターの数が多くなるかもしれません。
そして、通信は安定しますが、サテライトルーターに電波を分けるため、最高速度は少しだけ落ちることがあるといわれています。
(もともと、電波が行き届きやすいワンルームなどでは、メッシュWi-Fiの恩恵は感じにくいでしょう。)
メッシュWi-Fi対応機種
メッシュ ルーター親機と+中継器のセットです。
■メッシュネットワークを構築することで、スマートスピーカーなどのIoT機器が、より繋がりやすく・より切れにくくなるe-Meshスターターキット(e-Meshルーター・e-Mesh専用中継器、各1台)
■アプリ不要。電源を入れると自動的にe-Meshルーター・e-Mesh専用中継器が繋がり、メッシュネットワークを構築。
■別売りのe-Mesh専用中継器単品モデルを増設することで、より広範にメッシュネットワークを構築。
■チップメーカーと共同開発した当社独自のメッシュ技術「e-Mesh」を搭載。「e-Mesh」なら難しい設定は不要。快適で安全なネットワークを自動構築します。
さいごに
- 「Wi-Fiミレル」(電波の可視化)
- 「WiFi Analyzer」(電波の強弱が音でわかる)
家の中のどこが弱いかを知っておくだけで、快適な通信ができるかもしれません。
また、接続する機器が増え、そもそもの通信量が足りなくなっている場合もありますので、契約容量が利用量に見合っているか、確認することも必要だと感じました。
そして、ネット回線の契約が2~3年前だと『もっと安いプロバイダー』が登場していたり、いま払っている金額で『もっと通信量の多い契約』ができることもあります。
コロナを機に、契約そのものを見直すのもありなのかもしれないですね。
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