お笑いタレントでもあり、芥川賞を受賞している作家の又吉直樹さん
又吉直樹さんが、5月16日放送「世界一受けたい授業」で、イラストレーターで絵本作家のヨシタケシンスケさんの絵本を紹介しています。
ヨシタケシンスケさんの絵本は、2013年にMOE絵本大賞を受賞後、幅広い年代から愛され指示される絵本として知られています。
又吉さんイチオシの「ヨシタケシンスケさんの絵本」と、「ヨシタケシンスケさんの絵本の世界」に迫ってみたいと思います。
ヨシタケシンスケさんとは?
絵本作家・イラストレーター。
1973年生まれ。
筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了
卒業後はゲーム会社に勤務しますが、会社勤めが合わずに半年で退社。
退社後もアーティストとしての活動は継続しますが、売れる機会には恵まれませんでした。
そんな時、ふと立ち寄った本屋で見かけた、子どものころに読んだ懐かしい「やっぱりおおかみ」の絵本。
子供の時に読んで大好きな絵本だったのに、腑に落ちていなかった終わり方の記憶。
「オチは何だったんだっけ・・・?」
大人になって再読してわかった絵本の奥深さ。
そして絵本創作などの活動を重ね2013年、40歳で「りんごかもしれない」でMOE絵本大賞を受賞。
その後も絵本創作は続き、二男との生活で感じた世界を「わたしのわごむはわたさない」で表現。
絵本としては異例の初版9万5千部を達成します。
ヨシタケシンスケさんが感じる「一番うれしいほめ言葉」
そんなヨシタケシンスケさんが感じる「一番うれしいほめ言葉」は「大人が読んでも面白い絵本」だといいます。
「読み聞かせしてもらっている子供も面白いと思ってもらって、読んでいる大人も面白いと思えたら”お得”じゃないですか???」
小学生から大人まで人気の「面白い絵本」はこちら。
「あるかしら書店」はどんな本でもある書店。
でも、唯一置いていない「その本」とは・・・・????
笑顔のイラストが少ない、ヨシタケシンスケさんの絵本の世界
ヨシタケシンスケさんの絵本には、ひとつの特徴があります。
それは「笑っている顔のイラストが少ない」こと。
これはヨシタケシンスケさんが「自分の絵本を手にして読んでくれている人が、絵本の主人公が笑顔でいる事で、読み手にプレッシャーを感じてほしくない」という配慮からだといいます。
もしかしたら、自分の絵本を読み聞かせしている人は、笑顔になりたくても、その余裕もパワーもない状態かもしれない。。。。
それなのに絵本の中の人物が笑っていることで、自分を責めたりなどして欲しくない。
そんな思いから、絵本の中の人物に笑顔が少ないのだそうです。
でも、たとえイラストに笑顔が無くても伝わってくる温かみ。
そんなヨシタケシンスケさんの世界を一番表現している品がこちらです。
「もしもの世界」の世界観。
大事なものを突然失ったとき、思いがけない別れが訪れたとき。
心にぽっかりと空いた穴は、どうやって埋めたらいいんだろう。
ヨシタケシンスケさんご自身が、数年前に直面したという「悲しい現実」。
その世界を絵本にしたのがこちらです。
ヨシタケシンスケさんご自身が、数年前に直面したという「悲しい現実」。
落ち込んだその時に「ご自身を救うため」「誰かにこう言って欲しいと感じたこと」を描いた世界だといいます。
読み手によって感じる世界は様々ですが、「絵本」というジャンルを超えた大人向けの世界観だなと感じます。
又吉が絶賛する「絶妙な世界観」
今回「世界一受けたい授業」のナビゲーターをつとめた作家の又吉直樹さんは、ヨシタケシンスケさんの表現する絵本の世界を
発見と共感のバランスが、絶妙な世界
と評しています。
その絶妙な世界に、最初に魅了されたのはメインターゲットだった「こどもたち」でしたが・・・・
「絵本」は子どもだけの物じゃない!と気が付いた大人たちの間でも評判になったのです。
素敵な絵本は、大人も心から楽しめます。
余談ですが、ヨシタケシンスケさんが「絵本作家への道を歩むようになったキッカケ」がなんと・・・
会社員時代の上司へのグチ ストレス発散ラクガキ!
だったそうです!
ヨシタケシンスケさんが「会社員を、もし一度でもされていなかったら?」・・・これらの素敵な作品は産まれていなかったかもしれない、と考えると不思議な感じがしますね。
人生、起こること全てが決して無駄ではない。
そう思わせてくれるヨシタケシンスケさんの世界。
今後の作品も、とても楽しみですね!
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